2010年10月21日

失われたムーの錬金術「賢者の石」とヘルメス学の謎

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映画『ハリー・ポッターと賢者の石』でも有名になった「賢者の石」だが、賢者の石とは、鉛や鉄、銅、亜鉛などの卑金属を加工し、金銀や白金などの貴金属に変える伝説の触媒物質である。
現在、錬金術はオカルトの分野にカテゴライズされているが、当時は最先端の科学者が錬金術を研究し、活躍した著名人に、哲学者フランシス・ベーコン、天文学者ケプラー、地動説を唱えたコペルニクスなどがいる。
錬金術のルーツは古代エジプトに遡り、ギリシア、アラビアを経て、中世ヨーロッパに伝わり、ルネッサンス期にクライマックスを迎えたが、歴史上、賢者の石を精製できた人物は皆無で、19世紀に原子の発見で物質構造が解明され、錬金術は非科学的な迷信として葬り去られた。

だが、賢者の石を手にしたという人物が存在する。
錬金術の祖、ヘルメス・トリスメギストスである。
それは、ギリシア神話の知恵の神「ヘルメス」とエジプトの文明神「トート」が合体したもので、全ての学問、芸術、科学の神とされ、カッバーラの奥義を手に入れた神である。
ある時、オリンポスの神々が怪物ギガンテスに襲われてエジプトに逃げ、様々な動物に変身して隠れた。

ゼウスは牡牛に姿を変え、アモン神として崇拝された。
太陽神アポロンは烏に、ディオニューソスは山羊に、アルテミスは猫に、ヘーラーは牝牛に、アプロディーティーは魚に、ヘルメスは鳥になった。
その鳥人の姿こそヘルメス学のトート神であり、ヘルメスとトートが同一神であることが分かる。
そして、古代アラビアの伝承では、「ヘルメス=エノク」だとされている。

中世アラブ人は、古代エジプトの秘儀と叡智を継承し、アル・マクリージーの著書『群国志』には次のように記されている。

「最初のヘルメスは預言者であり、王であり、そして賢人であり、3つの顔を持つ者と呼ばれ、ヘブライ人が、アダムの子、セトの子、エノシュの子、ケナンの子、マハラルエルの子、イエレドの子、エノクと呼ぶ人物で、またの名はイドリスである」

つまり、ギザの3大ピラミッドとスフィンクスの建設を指揮したエノクこそ、『賢者の石』を手にした錬金術の祖だったのだ。
エノクはノアの曽祖父で、星を読んで大洪水の到来を予言した。
エノクは神に取られてなくなった、つまり昇天して天使となった人物であり、エノクが鳥で象徴されるヘルメスやトートと融合した理由はここにある。
ヘルメスは、長い剣に2匹の蛇が絡み付いた「カドゥケウスの杖」を握る姿で描かれ、錬金術の過程を象徴したものとされている。

飛鳥昭雄氏はこのように説明している。

「錬金術は神秘主義であり、物質をもって奥義とはしない」

エノクが手にした叡智とは『生命の樹』であり、カドゥケウスの杖は「生命の樹」である。
古代エジプトにおいて、絡み合った二匹の蛇は上エジプトと下エジプトの融合を意味し、カドゥケウスの杖に絡まる2匹の蛇は、『生命の樹』を挟んで合わせ鏡の同一神(旧約神ヤハウェと新約神イエス・キリスト)となる過程を表し、最終的に醸成される賢者の石は、人間の神的な部分である「ヌース=叡智」を示しているという。
つまり、人間の霊性進化の結晶こそ『賢者の石』の真の意味だというのだ(ヌース理論については改めて述べる)。

だが飛鳥氏は、「賢者の石」はもっと奥が深いという。
ヘルメス主義は物質を叡智とはせず、「賢者の石」はあくまでもカッバーラの叡智の象徴であり、この世に実在する物質ではない。
しかし、そこにはモデルが存在し、エノクが残したカッバーラの神器こそ、物質的な意味での「賢者の石」だという。

紀元前1600年頃に作成されたウェストカー・パピルスによると、クフ王はトートの聖地で秘密の部屋を発見し、隠されていた神宝「火打石の箱」を手に入れ、これをヘリオポリスのインベントリーに安置したという。
そして、紀元前1900年頃のコフィン・テキストには、クフ王が「火打石の箱」の封印を開き、その中から隠された神器を取り出したとされている。
火打石の箱である以上、中に入っていた神宝は「火打石」である。
プトレマイオス朝時代の記録には、ラムセス2世の2人の息子が伝説の火打石の箱を発見し、中から眩いばかりの輝きが放射されたとあるという。
エノクが残したこの「火打石」こそ、賢者の石ではないだろうか。

ユダヤの伝承には、強烈な光を発する謎の鉱石「ゾハル」が存在する。
ゾハルとはヘブライ語で光輝を意味し、カッバーラでは神の光を放射する謎の結晶体のことを指すとされる。
ノアの大洪水以前にも、ゾハルは預言者たちに重宝され、ノアの箱船にも大量に積み込まれていた。
古代ユダヤの伝承を集めたミドラシュによると、アブラハムが赤子の頃、洞窟で光る石を発見し、それはエデンの園の光を放つゾハルという石で、天使ラジエルがアダムに与えたものだったという。
そして息子のセトから、エノク、メトシェラ、レメク、ノアへと代々継承され、大洪水後にノアが海に落としてしまい、以後、行方不明となっていたのをアブラハムが発見したという。

この奇跡の石は、見た者を癒し、天体観測にも利用され、天界の秘密の一端をアブラハムに漏らしたとされる。
その後ゾハルは、イサク、ヤコブ、ヨセフ、モーゼへと受け継がれたが、それ以降どうなったのか。
紀元1世紀頃のユダヤ人歴史家フラウィウス・ヨセフスの著書『ユダヤ古代誌』には、聖なる儀式に神が臨在している時、大祭司の祭服の裁きの胸当てに付けられていた「神託の石」が、必ず輝きだしたと記録されている。
この神託の石は12個の宝石だとされ、それは出エジプト記の28章17〜20節に記されている、ルビー、エメラルド、サファイア、オパール、碧玉らの宝石だとされている。

だが、それがゾハル(賢者の石)ではなく、裁きの胸当てには12個の宝石とは別に、イスラエルの戦勝を宣言する特殊な2つの石が嵌め込まれていた。
それが、神の臨在時に輝きを放ったとされる「神託の石=ゾハル=賢者の石」であり、その正体は『旧約聖書』に記されている「ウリム」と「トンミム」だと飛鳥氏は指摘する。

「裁きの胸当てにはウリムとトンミムを入れる。
それらは、アロンが主の御前に出るときに、その胸に帯びる。
アロンはこうして、イスラエルの人々の裁きを、主の御前に常に胸に帯びるのである」

「エルアザルは彼のために、主の御前でウリムによる判断を求めねばならない。
ヨシュアとイスラエルのすべての人々、つまり共同体全体は、エルアザルの命令に従って出陣し、また引き揚げねばならない」


古来、預言者たちは絶対神の啓示を受け為に、特殊な神具を作って星の動きを読んだとされ、それこそがウリムとトンミムだという。
ウリムとトンミムの形状は不明だが、正三角形のレンズ状に整形され、眼鏡としのようにして使用していたが、後世の祭司たちは霊の目で神の光を理解する力を失った為、裁きの胸当てに嵌め込み、戦いの勝敗を告げる占いの道具として使用されるようになったという。

神々の至高世界を表す三角形を逆に重ねることで六芒星(ダビデの星)を形成する。
飛鳥氏の説明によると、六芒星は上昇と下降、光と闇、プラスとマイナスといった、ふたつの相反するものの統合を意味すし、それは2つの至高世界、旧約聖書と新約聖書の合一を象徴していおり、具合的にウリムが上昇で、トンミムが下降を表すとし、アリオンのいう「黄金太陽」と一致する。

そして次のように解説されている(略筆修正)。

『光を意味するウリムは、天地創造において「光あれ」で始まったこの世界の始まりを表し、完成を表すトンミムは神の計画の成就、すなわち世界の終焉を意味する。
旧約聖書では、しばしばウリムだけを用いているのは、上昇である光、勝利を告げしらせる希望の石だったからだろう。
そして、ウリムは新世界の始まりに際し、勝利を得たものに永遠の命を約束する「賢者の石」でもあるのだ。

「勝利を得る者には隠されていたマンナを与えよう。
また白い小石を与えよう。
その小石には、これを受ける者のほかにはだれにも分からぬ新しい名が記されている」
(黙示録2章17節)

賢者の石は、生命の樹であるカドゥケウスの杖で醸成され、その過程は人間性の向上を表す。
錬金術で造られる金は単なる金ではなく、聖書にある「炉で精錬された金」である。
生命の樹を上昇する過程で死すべき人間は、自らを束縛する様々な肉体的な欲求やしがらみを、順に捨て去らねばならない。
黄金は、最後に残る人間の本質的かつ最も神的な部分を象徴しているのだ。
ヘルメス文書では、人間の内なる神「ヌース=叡智」は肉体に束縛され、その神性を隠された状態にある。

生命の樹を登りつめ、堕落する以前の真の人間に立ち返る為には、憎しみ・妬み・嫉妬・欲望らの地上的・肉体的・世的な感情を一切を脱ぎ捨てねばならないのだ。
錬金術における化学変化は、そのことを象徴的に表している。
そして、賢者の石はその名の通り、賢者にしか与えられない。
肉を背負った人間が真の人間に返った時、イエス・キリストから白い小石が与えられる。
それは永遠の命を約束し、勝利を告げる賢者の石=ウリムである。
新たな世界の始まりを告げるウリムは、次代を受け継ぐ真の聖徒たちに手渡される』


発明家兼超能力者だった故・政木和三氏は1万2000年前、アトランティスの神官で「賢者の石」を持っていたという。
これをアメリカの物理学者がエジプトの神官から預かり、政木氏のところに戻ってきて、写真にも収められているが、そんな貴重なオーパーツをもしエジプトの神官が持っていたとしたら、アメリカの物理学者に預けるとは考えられない。
また、「賢者の石」はアトランティスではなく、ムー文明の遺産である。
真偽はともかく、ここではまず、政木氏が「賢者の石」とされる物体を入手したという事実があるということだ。
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政木氏が手にした「賢者の石」は、円盤状のものであり、ウリムとトンミムではない。
だが、だからといって、それが賢者の石ではないということではない。
賢者の石(ゾハル)は、ノアの箱船にも大量に積み込まれていたことを考えると、地上に実在する稀少鉱物だと考えられる。
ゾハルは「火打ち石」と呼ばれ、照明としても利用され、賢者の石は病気治癒や不老不死をもたらすともいわれている。
私は以前、ゾハルはプラズマと関係があると述べた。
事実、火打ち石の箱は「アーク」である可能性が高い。
『賢者の石=火打ち石=ゾハル』の正体は何だろうか。
posted by 夢蛇鬼-mujaki- at 00:41| Comment(4) | カテゴリ未決定 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
賢者の石の写真を載せました。
Posted by 夢蛇鬼 at 2010年10月26日 23:24
身の程知らずを、承知でまたコメント書かせて頂きます。

前回、祖父母の庭に祀ってある石について書きましたが、親に確認してみたところ、人のコブシ程の大きさで、表面にキラキラした金粉?のようなモノが浮き出ていて、いわゆる鉱石っぽい感じとのことでした。

バチ当たりにも親が、持ってったげようと思ったけど、やたら重たいからやめたとか言われました。持っていく途中で、失くしたり置き忘れたりしたら国常立尊様に怒られるし、笑われへんことなるからやめさせました。(笑)

実際、祖父母や実家の土地柄は、北畠親房や北畠顕家を祀る阿倍野神社のお膝元で、超近所に、顕家公の墓標と公園がありますし、晴明神社もあったり、もうちょっと範囲を広げると、天王寺や四天王寺もあったりで、いろんな謎めいた神の意図やカラクリやサインがビッシリ詰まってるようです。

まだまだ、自分なりに調べて分かった事は、たくさんありますが、パソコンで字を打つのが苦手で、すぐオーバーヒートしてしまうので、なるべくやれる範囲で、またコメント書かして頂きます。

ちなみに、私は寅年生まれの三月一日生まれなんで、寅や3とかの秘められた意味を知ると嬉しいやら怖いやら、毎回、ハラハラして拝読してます。(笑)

後、越楠雷蛇阿は、仮面ライダーXを当て字したつもりです。今のGODに対して、把握しきれてないけど反キリスト的な心意気で名乗ってみました。

Posted by 越楠雷蛇阿 at 2010年10月28日 15:34
雷蛇阿がライダーとは気づいていましたが、越楠が分かりませんでした。
今年は寅年ですね。
越楠雷蛇阿さんは当然、阪神ファンですね^^
Posted by 夢蛇鬼 at 2010年10月29日 14:37
トトの神聖の場所はギサのピラミッド。アメンティーの通路をつくるため、女王の間の石棺に赤く光る石を隠す。
ピラミッドヘッドには、黒曜石のキャップがあり、王の間から発する電磁波を浴びて、黒体放射現象で、赤い光を発する。
ノアの箱船には、太陽光を浴びを浴びた黒曜石が積まれ、神の目すなわち、エーテルを観るチカラを持つ神官が神人と会話をした。
Posted by ななし at 2018年03月14日 16:50
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